子供のころに聞いたことのある夢遊病。
なんだか微笑ましいイメージがありましたが、
大人の夢遊病って実はけっこう深刻なんです。
夢遊病というのは3歳から8歳くらいの子供に多く見られるのですが、
原因としては、脳の発達段階で起こる可能性が高いと言われています。
子供の夢遊病の場合は、脳の発達が終わるころには自然となくなっていきます。
大人は夢遊病とは言わない?
大人になって、寝ている時に行動するのは
レム睡眠行動障害と言われて、実はかなり深刻な状態の可能性もあります。
2008年にはレム睡眠行動障害で隣で寝ている奥さんを殺めてしまった
という事件もありました。
睡眠時の行動なので罪には問われなかったようですが、
いたたまれない事件です。
子供の夢遊病と大人のレム睡眠行動障害の違いは?
・起こそうとしてもなかなか目が覚めない
・日常的な夢を見ていてそれを行動に移していることが多い
(食事をしたり、遊んだり、お絵かきをしたり等)
・翌日には記憶が残っていない
・声をかけたりゆすったりで簡単に目を覚ましやすい
・喧嘩をしたり、何かに襲われたりと暴力的な夢が多い
・夢の中と同じ行動をとりやすく、目が覚めると覚えている
・女性よりも男性に多く見られやすい
夢遊病の場合は、入眠後1時間から3時間くらいに起こるケースが多いのですが、
レム睡眠時行動障害はその名の通りレム睡眠の時に起こるので、
朝方になるほどレム睡眠の時間が長くなるので朝方まで何度も起こる可能性がある。
レム睡眠行動障害の原因は?
ほとんどの場合はストレスが原因のようですが、
うつ病などの薬の成分の副作用も考えられるようです。
レム睡眠時行動障害の疑いがある場合の解決策は?
最悪のケースはイギリスの事件のようなこともありますので、
下のような症状が頻繁に見られるようなら、なるべく早めに専門家に相談したほうがいいようです。
寝ている時に急に座ってしゃべりだしたりする
夢に出てきた障害物などを投げたりしたら、室内のものを投げていた
寝ているときに動き出して、起こされた時に見ていた夢と行動がほぼ一致していた
暴力的な寝言を言ったり体が動いたりする
治療薬としては、クロナゼパム(商品名:リボトリールなど)が処方されるようですが、
9割近くの患者さんに有効なようです。
気になっている方や、自分の家族でそういう症状がみられるときは、
国内に専門医もいるようですので、なるべく早めの対処をおすすめします。